【No.116】自分を貫き、信じる愛。「コシノ洋装店ものがたり」
今日は、世界的に有名なファッションデザイナー
「コシノ3姉妹」を育てた小篠綾子さんの自叙伝のご紹介と感想です。
「コシノ洋装店ものがたり」 小篠綾子・著
http://qq3q.biz/yqaE
土井英司さんの書評メールマガジン「ビジネスブックマラソン」で、
オススメされていたので、手に取った今回の本。
http://eliesbook.co.jp/bbm
NHK朝の連ドラ『カーネーション』で、
近い内容のものが放映されていたらしいので、
ざっくりとした内容は、ご存知の方も多いのかもしれません。
熱く、壮絶な自叙伝に、夢中になって読んでしまいました。
型破りで、自分の思うままに突っ走る姿は、
誰もが共感、納得することばかりではない、と思います。
私がこの本を読んで、特に印象に残ったのは、
「とことん貫くこと」
「つらくても、苦しくても、信じ切ること」。
著者である小篠綾子さんと、そのお父さま、
そして、パートナーや3人の娘たちとの人間模様が、
鮮やかに描かれています。
「好きで決めたことは投げ出せない」著者や3人娘たちのまっしぐらな姿。
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父に「あかん!」と言われたぐらいで、
「はいそうですか」とやめられるような私の夢やない。
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といった、熱い文章がちりばめられています。
お父さんの口癖も深い。
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「自分の人生は自分自身にしか切り拓けへんぞ!」
「薄情も情のうち」
「いくらでも応援はしてやる。なんなら便所までも連れていってやってもええ。
けど気張るのはお前や。わしが気張ってもこればっかりはあかん」
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誰もが、我が子のことを信じているかと思います。
しかし、著者の綾子さんが、3人の娘たちを信じ切る姿は、なかなかマネできそうにありません。
目の前の娘が、もがき、苦しんでいるのを知りつつ、何もしない勇気。
不器用なようにも感じつつも、
考慮の深さ、信じ切る強さと覚悟に、心を揺さぶられました。
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同じ勇気なら、我が娘の力を信じるほうに賭けようと思いました。
父が勇気をもって信じてくれたからこそ、今の私があるのと同じです。
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豪快で奔放な著者。
取り入れることはあっても、決して流されることはない。
人のせいにすることなく、
自分の足で、自分の責任で生き抜く姿は、かっこいいです。
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何かをやらなくては結果は出ません。
その結果がいいほうに出るか、悪いほうに出るか、
そんなことは誰にも判りません。
しかしそれを、自分の責任としてやることが大切なのだと思います。
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熱くなりたい方、信じる力の実例を知りたい方にオススメの本です。
子どもに甘く、やさしすぎる方、
子どものことを黙って見ていられない方は、
衝撃的過ぎて、途中で読めなくなるかもしれません。
ご注意を(笑)