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2021-05-20

「本質って何ですか?」【わかったつもり 意味】

「僕は、『本質』という言葉を
 頻繁に使う人をあまり信用していない。

 多くの場合、
 その言葉を言っている本人が、
 『本質』を理解しているとは思えないから」

哲学を一緒に学んでいる仲間の1人が、
雑談中に、ぽろっと言ったこの言葉がとても印象的でした。

私自身、使う言葉ではあるので、
「ドキッとした」のも事実です。

それから、「本質」という言葉に
アンテナが立つようになりました。

「本質を理解しよう」
「問題の本質を分かっていない」
「◯◯の本質とは何か?」

使われている方は、
意外にいらっしゃいます。

もしかしたら、
「本質」という言葉の「本質」を
理解できないで、

便利な言葉として使っているのかなって
感じることも多々ありました。

便利な言葉は、思考を停止させる

本質とは、
ごく簡単に述べれば、
あるもの(「善」「美」「人間」など)を
そのものたらしめている性質のことである。

『哲学マップ』(著:貫成人)

「本質」に限らず、
便利な言葉は、思考を停止させます。

先日のメルマガで書いた、
「結果が出ない要因は、言葉の上滑り?」
にこんな返信をいただきました。

(一部抜粋です:ここから)

>どうしていいのか
>ピンときていない様子なのに、
>「考えます」。

↑↑
ドキッ。

これ、よく言います。

しかも、
「後で考えてみます」
と言います。

実は、分かってないので
後から考えることはしていません。

分からないことを
知られるのが恥ずかしいのかも。

どこから分からないか説明できなくて、
相手に時間を取らせるのが悪い、
と思ってしまいます。

せっかく学んでいるのに
理解していないのは
教えてくれる相手にも失礼ですね。

「行動! 行動!」
と言いがちですが、

理解出来ていないと行動も伴わない。

私は
「アウトプットが上手く出来ない」
と思っていましたが

そもそも
「インプットも理解不足だから」なのかも。

(抜粋ここまで)

Hさん、正直なメッセージを
ありがとうございます!

「本質」のような
堅苦しい言葉だけでなく、

わかったつもりになっている言葉、
伝わっているつもりになっている言葉

さらには、
理解していないのに、
わかったフリをしていることがあります。

もしかして、分かり合えていると
思っているのに、

「ヤバイ」とか
「フツー」とか
「常識」とか、

安易な言葉を使うことで
実は、分かり合えていないことが
あるのかもしれません。

こんなことを考えていると、
「伝わる」ということの
底がないような奥深さを感じてしまう。

(まぁ、そもそも
「完全に分かり合える」
なんていうのは、ないのですけどね)

便利な言葉ほど、
実は要注意です。

何だか、今日はつぶやきのような
ブログになってしまいました。