【No.75】緊張しているときの声のかけ方
大勢の前で、話したり、演奏したりするとき、
自分自身に向かって、どんな言葉を投げかけていますか?
身近な人が、緊張している場面、
あなたはどのような声をかけますか?
「落ち着いて」
というようなことばを使う方多いと思います。
私もそうでした。
もっと効果的な声のかけ方があるということを
本で読んだので、今日はこちらをシェアします。
「思いっきりやればいいよ!」
人前に出るという恐怖心、緊張感というのは、
強烈な感情なので、
この状態でリラックスしようとするのは、
車が時速130キロで走っているときに
急ブレーキをかけるようなものだ。
『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』
アダム・グラント・著 楠木建・訳
では、どうすればいいのか。
強烈な感情を「抑圧」するのではなく、
「すり替える」のだそうです。
大学生を使った実験で、スピーチ前に、
「私は落ち着いています」または
「私は興奮しています」のうち
いずれかを声に出していってもらったそうです。
自分の感情を「興奮している」とした学生のスピーチは、
「落ち着いている」とした学生のものよりも
説得力が17パーセント高く、
自信は15パーセント高いと評価された。
(同書)
他にも、
別の実験では、学生がむずかしい数学のテストを前に
緊張しているとき、
「落ち着いてごらん」といわれるよりも
「張り切ってやってごらん」といわれたときのほうが
得点は22パーセント高かった。
(同書)
私にも思い当たることがあります。
20代に勤めていた会社の全国社内テニス大会で、
ダブルスの試合時にサーブを打つとき、
ペアである隣の部署の男性が、
こんなことを言ってくださいました。
「思いっきりやればいいよ!」
とにかく「入れなくちゃ」としか頭になかった私は、
その言葉がうれしくて、
(珍しく)気持ちよくサービスエース!
まぁ、このことが記憶に残るってことは、
日ごろ、いかに私のサーブ1本目が入らなかったかと
いうことに繋がるんですけどね(苦笑)
(スピードはあっても、コントロールがひどい…)
恐怖心を克服するには、
気持ちを落ち着かせるより、
解放させて、興奮するほうがうまくいくようです。
「ゴー」システムが働くと、エンジンがかかり、馬力が出る。
恐怖に直面しても、「ゴー」スイッチを押し、
自分を突き動かすことができるというわけだ。
(同書)
緊張しているときは、
張り切っていきましょう!
※『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』
アダム・グラント・著 楠木建・訳
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