【No.197】受け取り方は、相手が決める。
「がんばってくださいね!」
先日、歯医者で奥歯のかぶせモノを付け替えるときに、
歯科衛生士さんがおっしゃいました。
「そっ、そんなに、大変なの?」
治療が始まって口を大きく開けながら、心の中は不安に…。
彼女のセリフで、返って怖じ気づいて、体に力が入ってしまいました。
親切心からおっしゃったセリフでしょうが、
もうちょっと違う言葉がいいですね。
治療してもらいながら、
事実(治療内容)を淡々と言うのが、いいのかなぁとか、考えていました。
「がんばってくださいね!」と、言われたばっかりに、
「今日は大変だった」という思いが、つのったような…(苦笑)
そんなことを思いつつ、仮のかぶせものをして、
その日は、終わったのでした。
昨日は、「戦略的先送り」していたホームページの打合せでした。
構成を再度見直しながら、使用写真も確認。
2枚まで絞り込んでもらった画像の中から、私は「程よい笑顔」の方を選択。
ところが、Webデザイナーの友人は、
「こっちの、もっと笑っている方が、仕事をお願いしたくなるよ」
と、別の画像を選択。
(もう1人、写真の撮り方を教えているプロも、笑っている方をチョイス)
最終的には、プロの意見を素直に聞き、笑った画像に。
(目はほとんど開いてない、歯むき出しの顔…)
私が選ぶと、どうしても
「少しでもよく撮れている方がいい」
「(低レベルとはいえ)少しでも美しく見えるのではないか」
という、よく見せたい欲望、自己満足の感情が入ってしまいます。
客観的になろうとも、なかなか難しい。
ホームページを作るのは、ビジネスのため。
お客さまに知ってもらい、選んでもらうため。
プロの意見に従った方が、客観的にイイモノが仕上がると判断して、
お任せしました。
(旧正月までには仕上がるので、お楽しみに)
発信側(私)は、少しでも美しく見せたいという欲望がある。
受取側(WebデザイナーさんやHPを見てくださる人)は、私の美醜については関係ない。
(好みはあると思いますが)
先の歯医者さんの場合、
発言側(歯科衛生士さん)は、親切心で「がんばってくださいね」。
受取側(患者の私)は、不安になり、怖じ気づく。
発信(発言)側と、受取側には、どうしても差が生まれます。
これは、仕方のないことなのでしょうね。
発信(発言)者は、
客観的になろうとする。
想像力を働かせる。
考える。
と、いうことをするしかないのだと思います。
あとは、相手(受取側)次第。
「そんなつもりで言った(した)んじゃない」
ということもありますが、決めるのは相手。
そのまま受け取るしかありません。
自分の意思を正確に伝えるため、
目的を達成するためにも、
あらためて、素直に「聞く耳」をもちたいと思ったのでした。