【No.183】間(ま)の芸術。
「お能は、間の芸術ですからね」
と、教えてくださったのは、観世流の女性能楽師である松井美樹さん。
今日は、息子と二人、京都の浄住寺で「和文化ざんまい」をしてきました。
https://www.facebook.com/events/199661617133401/
お寺の紅葉をみながら、縁側で和菓子とお抹茶をいただき、
その後、能楽師の松井美樹さんにお能のお話をうかがって、
小学4年生の女の子2人の仕舞(しまい)を鑑賞。
お昼を食べた後は、
私は写経、息子は、墨でお絵かき(笑)。
(5歳児が一緒だったので座禅は、見送り)
ある意味贅沢で、気持ちのいい「和」な一日。
それにしても、小学生4年生の女の子たちの仕舞、とても上手でした。
袴(はかま)姿も凜々しい。
話を聞いてみると、週2回お稽古に通い、能を舞うのが好きで楽しい、
お家でも毎日、お稽古しているのだとか。
「好きなんです」
って、ちょっと恥ずかしがりながらも笑顔で答えた姿が印象的でした。
お能の魅力を、能楽師の松井さんにうかがったところ、
「平家物語」や「伊勢物語」、「源氏物語」などの古典文学が学べて、
昔のことをもっと身近に感じられることも、いいですよとお話をされた後、
「お能の鑑賞をしていても、どうにも眠くて…」と話す私に、
「寝るのはいいんですよ。それだけ心地いいってことですから」。
そして、こんなことも話してくださいました。
「お能は、間の芸術。
少しの動きで空気がかわる、『ゆらぎ』のようなものを感じられるといいですよね。」
日本人は美意識として
無駄をそぎ落とした、
間とか、空間、余白といったものを大事にしています。
それらに味わいや、美を感じる感性。
日本らしさが詰まったお能。
現代人だって、日本人。
ちゃんとDNAを引き継いでいます。
自分の感性を信じ、
あらためて、もっと「感じる」「想像する」を大事にしたいと思った次第です。
私は、一生懸命に頭で「お能を理解しよう!」とし、
「感動したい~っ」って強く思い過ぎていたような気がします。
ある意味、意地になってますから(苦笑)
「気負い過ぎるべからず」
小学生の子たちの「好きだから」という純粋な気持ちが、
頭でっかちの私に、響きました。
私の場合、ある意味「ノリ」で始めたお能。
自分を信じて「感じること」や「想像すること」ことを、私に教えてくれてるのかもしれません。