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2017-02-06

【No.258】逃げてはいけませぬ。

昨夜、ベッドに入りながら、
なんか妙に落ち着かない気持ちになりました。

モヤモヤしてしまった原因は、
メルマガに使ってしまった言葉にあります。
使わないようにしていた言葉を、使っていました。

それは、「すごい」という言葉。
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平凡な表現ですが、
ものすごいことですね。
なんだかロマンまで感じます。
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読んでの通り、無意識で使ったのではなく、
メルマガを書いているときから、知っていました。

「平凡な表現ですが」
と、先に言い訳しているのも見苦しい。

他にいい言葉が思い浮かばず、
「そろそろ寝る時間、早く仕上げたい。
たまには、すごいを使っても、まぁいいっか」

なんて、悪魔のささやきに負け……。
ベッドに横になってから、急にざわついてきた次第です。

メルマガを発行してまだ8日目のとき、
「思考停止にならないために。もう一歩考えてみる。」
にも、書いているくらい、意識していたのに。
(「すごい」を使わないようにしている理由はこちらのメルマガに書いています)
http://flight-ex.jp/bkn40727/kikukaku/8

ちょっと緩んでいました。
「送信したメルマガは修正できない。
今さら、グチグチ思わず、今後にいかそう」

と、ざわつきを少し落ち着かせ、昨夜は眠りにつきました。

ちょうど今、読んでいる本
『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』
(池上彰・著 竹内政明・著)
「悪文退治」という章があります(4章)。

二人の著者それぞれに、気になる、
避けたい表現というのをお持ちで、
ドキッとしたり、共感したり。

読みながら、反省したのはこちらです。
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固執してはいけないときに固執するのが「こだわる」本来の意味なのに、
今は「妥協しないで取り組む」の意味で使われています。

こうなってくると、本来の悪い意味で使うほうが間違っているように見えてくる。
だから私は最近、
「こだわる」という表現そのものを避けるようになってしまいました。

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いかがでしょうか。

「こだわる」。
使いたくないのですが、とても便利な言葉なのですよ。

特に、取材記事を書くときは、
書きたくなる衝動を抑えるのが大変。

告白すれば、過去に、他に適当な表現が見つけられず、
「こだわる」を使ってしまったことが何度かあります。

緊張感が足りません。
こちらは、今ごろ反省…。

言葉の世界は、ある意味厄介で、奥深いですね。
だからこそ面白いとも思います。

「すごい」「こだわる」など、
ある意味便利な言葉は、
使い手の言葉の幅を狭めてしまう可能性もあります。
(「こだわる」は本来の意味とは違う使われ方ですし)

もっとふさわしく、もっと伝わる言葉が、きっとあるハズ。
もっと言葉に向き合いまする。

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反省というか、羞恥の念も大事なのでしょう。
ベタを経験した人だけがベタを脱却できる。
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(同書)

という言葉を励みに。